2026年初夏、東京・グランドシネマサンシャイン 池袋にて、稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾が主演を務める映画『バナ穴 BANA_ANA』が公開される。この作品は、2018年に限定公開され話題となったオムニバス映画『クソ野郎と美しき世界』に続く、新しい地図による新たな挑戦だ。
『バナ穴』というユニークなタイトルは、一体どのような物語を予感させるのだろうか。脚本・監督を務めるのは、演劇ユニット「城山羊の会」を主宰する劇作家の山内ケンジ氏。山内氏は、独特な世界観で知られる『友だちのパパが好き』や『アジアのユニークな国』の監督でもあり、前作『クソ野郎と美しき世界』では香取が出演した『慎吾ちゃんと歌喰いの巻』を監督している。
今回の作品では、稲垣、草彅、香取の3人が本人役で出演するという。これは非常に興味深いアプローチだ。映画は、鑑賞後に「わからない」と苦笑いする関係者もいるほど、謎めいた雰囲気に包まれている。ビジュアルには、穴に落ちた3人とバナナが描かれ、その近くには「クソ野郎と近未来の海辺」という言葉が添えられている。このビジュアルから、シュールで不思議な世界観が伝わってくる。
主題歌は出演者たちによる『バナナのうた』に決定し、共演者にはファーストサマーウイカ、趣里、葉山さら、水野響心、鄭亜美、古舘寛治、小澤征悦、吹越満など、個性豊かな面々が揃う。
稲垣は、この映画を「観る者のイマジネーションによって完成する美しい作品」と表現し、草彅は「謎めきすぎて癖になる。何度も引き込まれてしまう世界」と期待を煽る。香取は、山内監督の不思議な世界観への参加を喜びつつ、観客に「考えないで、感じて」とメッセージを送る。
山内監督は、3人が本人役で出演する理由について、現実と非現実の境界を曖昧にすることで、観客が現実と虚構の狭間に迷い込むような体験を提供したいと説明する。これは、私たちが生きる現代社会の複雑さを反映しているようにも思える。
キャスト陣のコメントからは、この映画がもたらす不思議な感覚や、山内監督の独特な世界観への敬意が伝わってくる。ファーストサマーウイカは、山内監督の作品がもたらす畏怖と興奮の共存について言及し、趣里は山内ワールドへの尊敬と共演者やスタッフへの感謝を述べている。
この映画は、観客に何を感じさせ、何を考えさせるのだろうか。それは、鑑賞した人々だけが知る、謎めいた体験なのかもしれない。個人的には、この映画が提示する「わからないのにグッとくる」という感覚に惹きつけられる。
『バナ穴 BANA_ANA』は、私たちを現実と虚構の狭間へと誘い、想像力と感性で完成させる作品なのだろう。この夏、劇場でその謎を解き明かす旅に出てみてはいかがだろうか。